地域ごとに家賃の相場が違う理由とは
日本全国どこに住んでいても、アパートやマンション、借家を借りれば家賃が必ずかかります。
都市部と地方では、この家賃に大きな価格差があります。
・都市部では給料が良いけど、その分家賃などの生活費が高い
・地方では給料が良くないところが多いけれど、家賃等の生活費が比較的安い
これが現実です。
このページでは、同じ日本なのになぜ地域ごとに家賃が違うのか、その理由を解説します。
家賃は何で決まる?
家賃を決定する要素はいくつかありますが、アパートやマンションの場合、主に
・階数
・部屋の位置
・築年数
・オートロックの有無
などの建物の理由と、
・駅からの距離
・スーパーやドラッグストアの有無
・地域の治安
などの周囲の環境の2種類で決められます。
空き部屋の数や家賃収入の関係等、大家さんの都合で家賃が決められる場合もありますが、基本的に前述の2種類の要素が多いです。
特に女性の一人暮らしでは、オートロック付きの物件が人気です。
身の安全と安心を買うと考えれば、多少家賃が高くなってもオートロック付きの物件は安上がりと言えるでしょう。
建物の条件以外では、住みたい街ランキング上位に入るような人気がある地域では住居の需要が多くなって家賃が上昇しやすく、人気の無い地域では空き部屋が増えてしまうので家賃が安くなる傾向があります。
特に、東京や神奈川などの大都市では、人口に対して居住できる建物が慢性的に少なく、家賃がインフレになりやすい特徴があります。
家賃が高くても、通学や通勤のために都市部に居住したい人が減る事はなく、地方との家賃の価格差は縮まる気配がありません。
実際に家賃の相場を高い順に見ていくと、東京、神奈川、兵庫、京都となり、やはり交通の利便性が高い都市部ほど家賃の相場が高い傾向です。
反対に、家賃の相場が低い地域には、愛媛、宮崎、岐阜が上げられます。
地方で公共交通機関が少なく、車がないと生活に多少なりとも不便が出てしまう地域、もしくは人口の減少等で土地や住居が多く余っている地域は家賃の相場が低いです。
家賃は、地域によって大まかな相場があり、更に近所の利便性を加味して決定されています。
家賃の相場と最低賃金の関係
冒頭に述べたように、
・都市部では給料が良いけど、その分家賃などの生活費が高い
・地方では給料が良くないところが多いけれど、家賃等の生活費が比較的安い
というのは、現実にある話です。
家賃だけでなく、地方よりも都市部の方が外食をしても値段が高く感じます。
コインパーキングも、都市部と地方では価格が大きく変わってきます。
価格が変わらないのは、コンビニの商品や大手チェーン店の商品くらいでしょう。
上記を裏付けるように、最低賃金が高いのは、東京、神奈川、大阪、愛知の順になります。
反対に、最低賃金が低いのは、宮崎、愛媛を始めとした地方15県です。
この最低賃金のランキングは、家賃の相場のランキングとある程度一致していると言えます。
最低賃金は、家賃やその他の生活費を加味して決定されていると言えるでしょう。
地方から都市部に時間をかけて通勤する人がいるのも、最低賃金の結果を見ると納得できます。
同じ時間地方で働くなら、都市部で働いた方が給料を多く貰えるからです。
また、地方では会社が少なく、求人数も少ないというのが問題です。
近年は郊外のベットタウンに人が多く集まる傾向にあるので、同じ県内でも過疎地域と家賃の価格差が広がってきています。
フリーランスでノマドワークをしている人は、働く場所の制限が無いのでわざと家賃の安い過疎地域に引っ越しをする人もいます。
過疎地域に引っ越ししたノマドワーカーで有名人と言えば、
「まだ東京で消耗しているの?」
が有名なブロガーでユーチューバーのイケハヤさんです。
どんな理由であれ、人口がどこかに集中し過ぎず全国的にバランス良く広がるのは、家賃のインフレを抑える面でもメリットになってきます。
家賃の相場と治安
都市部では一律に家賃が高いのかと言うと、そうでもありません。
東京の中でも、家賃が高い地域と安い地域というのが存在します。
例えば、富裕層が多く治安が良いと言われている千代田区や港区では、1Kのアパートの家賃相場は10万を超えてきます。
しかし、繁華街などがある板橋区や大田区では犯罪件数が多く、治安が悪い事が理由で同じ1Kのアパートの家賃相場は8万円前後と安いです。
家賃の相場が高い東京の中でも、このように治安の良し悪しによって家賃の相場が変わってきます。
地方は繁華街が少なく、都市部と比べると全体的に治安が良いので、治安による価格差はあまりありません。
地方の家賃は、物件の条件と利便性でほとんど決まると言えます。
東京から少し離れた茨城県や栃木県では、一人暮らしの1kのアパートの相場は3.5万円〜6万円程度です。
この金額なら、高卒の社会人の手取り額でも生活していけます。
家賃は手取りの3割説
昔から、
「家賃は手取りの3割まで」
という言葉があります。
毎月の手取りが20万円だったら、家賃は6万円以下が理想という事になります。
毎月の生活費には、家賃の他に
・光熱費
・食費
・通信費
・雑費
・お小遣い
等が必要になるので、家賃を手取りの3割までに抑えておくと、余裕を持った生活ができるでしょう。
中には、家賃を手取りの2.5割にしたという意見もありました。
時間をかけて根気強く不動産屋を回れば、一人暮らしをしながら貯金を増やしていくことも十分可能です。
ただ、都市部が最低賃金が高いと言っても、フリーターをしながら利便性の良い綺麗なアパートに住むのは手取り額と家賃を考えるとやや困難です。
最近では、流行りのミニマリスト向けの極狭物件やシェアハウス等が増えて、都市部でも安く住める物件が増えてきています。
都市部に住みたいけれどどうしても家賃を抑えたいという人は、築年数の古いボロアパートだけでなく、極狭物件やシェアハウスに住むという選択肢も視野に入れてみる事で意外と快適な生活を送れるようになるかもしれません。
せっかく都市部の良い物件に住んでも、遊びに行くお金が無いとなっては悲しいですからね。
まとめ
先にも説明した通り、家賃を決定する要素には、
・階数
・部屋の位置
・築年数
・オートロックの有無
・駅からの距離
・スーパーやドラッグストアの有無
・地域の治安
があります。
更に、都市部なのか地方なのか、地域によっても家賃は大きく変わってきます。
都内では1Kのアパートが8万円〜13万円と高額ですが、茨城県や栃木県では3.5万円〜6万円程度です。
都市部でも地方でも、家賃は月の手取り額の3割以下に抑える事をおすすめします。
これ以上家賃の比率が増えてしまうと、その他の生活費を払ったら貯金が出来なくなってしまったり、遊びに行くお金が無くなってしまう恐れがあります。
都市部に住みたいけれど生活費を抑えたい人は、ミニマリスト向けの極狭物件やシェアハウスを探してみると、安くて綺麗な物件に住めるかもしれません。
ノマドワーカーをしている人の中には、イケハヤさんのように家賃を抑えるためにわざと地方の過疎地域でのんびりと生活をしている人もいます。
自分がどの地域に住んでどんな生活をしていくか、しっかりと考えてから物件探しをしましょう。
根気強く不動産屋を回る事で、お得な物件に出会えるチャンスが増えてきます。
ここで説明したことを元に、自分に合った物件を見つけてください!